SRPGの面白み

シミュレーションRPG。つい最近では「うたわれるもの」のHDVer.が発売されましたね。
でもSRPGって、息が長い割には大ヒット!という感じにはなりませんよね。なんで人気が出ないんでしょう。そう考えた時に「運が絡む」からではないかと思うわけです。不意のクリティカルでやられた、とか命中率97%の攻撃が空ぶって返す刃の命中率6%でやられた、とか...
でも「運が絡む」から面白いんじゃないかな、とも思うわけで...
というわけでほんへ。なんか妙に長えぞ今回の記事。

はじめに
今回はSRPGにおけるパラメータの話、ですのでだいたいこんな感じというリストで信ぴょう性はないですが僕のSRPG観によるパラメータ評を載せておきます。
HP:ヒットポイント。0になるとキャラクターが撤退もしくはロストする。
攻撃:与ダメージに影響する。物理と魔法に分けられることが多い。アイテムに重量がある場合、物理攻撃力のパラメータを参照する。
防御:被ダメージに影響する。扱いは攻撃力と同様。
速さ:追撃の可否、回避率に影響する。場合によっては命中率・必殺率にも影響する。アイテムに重量がある場合、低下することもある。
技術:命中率・必殺率に影響する。
幸運:必殺率・弱体付与率に大きく影響し、それ以外にも命中率・回避率に少し影響する。

SRPGを語る上では、この中で重要なのは「速さ」「技術」になります。SRPGのままならなさを象徴するという点で、普通のRPGと大きく違うためです。というのも、この2つのパラメータは、彼我の戦力差で戦況が大崩れするのを防ぐ最後の砦なのです。

つまりどういうことだってばよ
まず速さについてお話ししましょうか。難易度が低めのSRPGでは「敵が攻撃してくる→回避して追撃を叩き込む→敵を倒す→空いた場所に次の敵が来る」という繰り返しがたびたび発生します。この繰り返しに限界が生じる現象が、いわゆる「やっつけ負け」です。単純にパラメータ不足だったり、不意の必殺を貰ったり、或いは武器の使用回数が切れたり...原因は様々ですが、回避に依存した戦法は殆どの場合「やっつけ負け」の危険性によってコントロールされます。
裏を返せば、そうならざるを得ない程度には「速さ」の優位性はデカイのです。相手より速ければ速いほど攻撃回数が増加し、被ダメージを無効化する可能性が上がるわけですからね。敵が弱ければ殲滅力の向上に、敵が強ければ場持ちの向上に繋がるのが速さといったところでしょうか。

同様に、速さの優位性を相殺し得る「技術」も大きなアドバンテージを持った能力です。こちらに関しては手数こそ増えないものの、「クリティカル」の発生があります。「クリティカル」と一口に言っても様々ですが、長丁場で試行回数が多くなりやすいSRPGにおいては戦略に組み込み得る期待値になると同時に、敵対した際には脅威になりがちです。
こちらは敵の強弱に関係なく速さに対する答えであり、運依存への助長にも、運要素の打ち消しにもなり得る要素だといえます。

おわりに
この2パラメータは、総じてシミュレーションというジャンルにおいて最も忌避されるべき「運」要素を軸にしていながら、SRPGの中にこれ以上ない面白さを加えてくれる要素でもあります。それは一方的な戦力差の押し付けになりやすいゲームジャンルにランダム性という形で戦略性を与えているからに他なりません。これ以外にも「武器の耐久値」「ランダム成長」「接敵までの長さ」など、プレイヤーにストレスを与える要素の程良さこそがSRPGの醍醐味だと僕は思います。その分好き嫌いもハッキリしやすいのですが、真の意味で誰がやっても面白い娯楽なんてないですからね。人を選ぶという点で人気が出ないというのもわかります。

少なくとも僕自身は、SRPGをプレイするならなら「この2パラメータがどれだけ上手く調整されているか」を評価基準に入れるのがいいと思います。もしかしたら手に汗握る戦いができるかもしれませんよ。でもFE覚醒のルナ+だけは永遠に許さねぇからな
おわり