「ブラックペアン」を終えて

お久しぶりです。書くことがなさすぎて困ってただけで、サボってたわけじゃないです。ほんとですよ?月報は明日書きます。

「ブラックペアン」が終わりました。
率直にいえば、出来は良くなかったです。点数でいえば35点くらい。ただこれはひたすらに脚本がダメダメだったという意味での35点です。
ぶっちゃけ原作読んだ上で描いたのか疑問に思うレベルでした。とにかく良かれと思って詰め込んだオリジナル要素がゴミ、これに尽きます。

・原作ではバブル景気真っ只中ということで過剰な接待が演出になっていたのに、そのまま現代に移したせいで医師会から怒られる。しかも「過剰な」接待だった意味は最後までない
・医療用ロボットを主軸に据えたせいで「ブラックペアン」を象徴するラストの手術に疑問が出る。勿論1988年基準の原作にこんなものは出てこない
・帝華大の話も並行して進めたせいで主役級キャラクター以外の掘り下げができていない。原作では帝華大の話はそこまでされず、そもそも権力闘争の場は会長選挙ではない

加えたオリジナル要素が尽く原作を壊していた最悪の脚本でした。僕自身がドラマ嫌いかつ原作ファンということを差し引いても、凡百のクソドラマの方が遥かにマシでしょう。「チーム・バチスタ」は原作改変を多く絡めつつも、一つの作品としてそれなり以上のレベルで纏まっていたことを考えると...というのが正直なところです。

その一方で、脚本以外は高く評価できるドラマでした。特に主役級の二宮和也さん、小泉孝太郎さん、内野聖陽さんの演技は素晴らしかったと思います。ドラマの良くないところとして演じているキャラクターより俳優が出てくることがあると思っているのですが、「渡海征司郎」「高階権太」「佐伯清剛」にはそれがありませんでした。またメインテーマをはじめとした劇伴も重厚で、作品世界をうまく彩っていたと感じます。

もっと書きたいことはあるのですが、下手すりゃ原作のネタバレさえしかねないのもどうかということでこれでお終いにします。『ブラックペアン1988』めっちゃ面白いので買ってください。
おわり